駐車場は正当事由無しで解約できる!?立ち退き料やトラブルは?

駐車場は正当事由無しで解約できる!?立ち退き料やトラブルは?

今回は駐車場の貸主側からの解約についてお伝えしていこうと思います。

賃貸不動産の賃貸借契約において、「借主側が保護される」という意識を持つのが一般的ですよね。

借地借家法では、貸主よりも立場の弱い借主を保護することを明確に規定しております。
貸主の都合で賃貸借契約を解消する場合に正当事由が必要であったり、著しく借主に不利な契約であれば締結済みであっても無効にすることなどが定められています。
借地借家法(外部リング)

ではそれが駐車場の場合はどうなるのでしょうか?

この記事では、駐車場解約時の立ち退き料やトラブル等もあわせてご説明していきます。
また、当サイトでは法令や条令等に関する記事を他にも扱っておりますので、合わせて参考にしてみて下さい。

駐車場の契約に借地借家法は適用されるのか

借地借家法の適用範囲

一般に不動産の賃貸借は、借地借家法によって借主側が保護されるケースが多いです。

貸主都合での退去をお願いする場合、ほとんどの場合はそれなりの立ち退き料を支払う必要が出てきます。

例えば、締結済みの賃貸借契約書上で「貸主都合で契約を終了する場合においても立ち退き料等無く立ち退かなければならない」というような旨の記載があったとしても、契約書のその文言は無効となり、賃借人は立ち退き料を請求することが出来ます。
(※定期借家契約の満了の場合は別ですが・・・)

※参考:【定借の可能性】定期借家契約のメリット・デメリットと活用法,普通借家との違い

駐車場の場合はどうでしょうか?

結論から申し上げると、借地借家法で借主が保護されることはない、ということになります。
要するに、貸主都合だとしても、借主は解約を受け入れるしかないわけです。

これは借地借家法の適用される範囲の問題です。

借地借家法は、「建物を建てる為の土地の賃貸借」や「建物自体の賃貸借」にしか適用されない特別法だからです。

駐車場には借地借家法が適用されない。立ち退きの場合はどうなる?

駐車場の賃貸借は建物の所有や賃貸借に関わりがありません。
ですので、お伝えした通り駐車場には借地借家法が適用されないということになります。

そのため、

・駐車場の賃貸借契約書に書いてある契約期間が短い
・駐車場の賃貸借契約書に「貸主側からの中途解約条項」が入っている

こういった場合、契約期間の満了のタイミングや、中途解約条項に乗っ取ってさえいれば、どんなに借主側に不都合があっても簡単に追い出されてしまうのが実情です。

もちろん、立ち退き料も必要ありません。

更に正当事由も必要ありません。

大抵の場合駐車場の賃貸借契約書には中途解約条項が入っており、「借主・貸主共に一ヶ月前の告知で解約できる」という様な内容になっていることがほとんどです。
住居の場合と違い、貸主側からの解約だとしても契約書通りに解約をすることが出来るのが駐車場の契約であるということになりますね。

駐車場立ち退き時のトラブル例

皆様も真っ先に思い浮かぶであろう代表的なトラブルは、立ち退きの拒否拒否とまでは言わなくても揉めるケースです。

当然借主としては、いくら解約条項があったとしても急に「来月から出ていってください」と言われても困ってしまう場合も多いでしょうし、揉める原因になるのも当然です。

特に、個人が一台借りているだけならまだしも、企業が数十台借りていたりすると死活問題です。

しかし前述した通り、駐車場の賃貸借は借地借家法の適用範囲の外ですので、契約書に記載されている内容に沿って解約の通知を受けた場合、基本的には従う他ありません。

とは言え、貸主も借主に思いやりを持って欲しいな、とも思います。
やっぱり、揉めたくはないじゃないですか。

次を探すための猶予期間を少し長めにとって通知してあげるとか、最終月は駐車場料を無料にしてあげるとか、そういった気遣いをしてくれるだけで揉めることは少なくなると思います。

解約を通知された借主としても、一定の猶予を検討してくれる貸主さんもいらっしゃいますので、頭ごなしにならず、貸主さんと冷静にちゃんと話し合ってみて下さい。

 

そして、ここから更に自体が悪化して貸主さんが最も困ってしまうケースが解約後の継続した無断駐車です。

これが大変なんです・・・。
もちろん、解約後のことですから「元」借主には駐車をする権利はありません。

レッカーして片付けてしまいたくなりますよね。
しかし、これがやってはいけないことなのです。

民法では原則として、個人の権利が侵害されている場合において自力救済が許されず、法的に処理しなければならないとされています。
(自力救済・・・自分自身の力で自分の権利を保護すること)

ですので、勝手にレッカーしてしまったりすることで、逆に損害賠償を請求されたというな事例も多々あります。
貸主としては納得いかない感じはありますが・・・

基本的には交渉で解決していくことになりますが、どうしても解決できない場合は面倒でも法的な処分をもって処理していくこととなります。

基本的には、
①土地の明渡請求訴訟
②請求を認める判決を取る
③明け渡さない場合は強制執行
という流れになります。

これが結構大変なんですよね・・・。

私が実際に相談を受けた中には、勝手に停めてる車の所有者の所在が分からず、訴訟の段階で躓いて先に進めない・・・なんてケースもありました。
とても大変だったのですが、専門家や警察にお手伝い頂いて解決出来ましたが、長くなるのでその話はまたの機会に。。。

 

トラブルのよくある例についてご紹介させて頂きましたが、駐車場の賃貸借は借地借家法の適用外であるため、貸主にとっては解約が楽というメリット(借主にとってはデメリット)もありますが、その一方でやはりトラブルに発展するケースも少なくありません。

何か困ったことや悩んでいることがあったら、是非当店に相談してみて下さい。
ちょっとしたアドバイスで簡単に解決するケースもありますし、入り組みそうであれば専門家をご紹介しますので、お気軽にどうぞ。

なば屋への問い合わせ

それでは、また次の記事でお会いしましょう。

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