【確定申告】賃貸経営するなら「青色申告」をしましょう!
【確定申告】賃貸経営するなら「青色申告」をしましょう!
どうも、なば屋のモノグサ店長です。
今年も確定申告の時期が訪れてきましたね。
私は昨年分の確定申告は申告期限早々に済ませてしまいましたが、毎年確定申告の期日は2月16日~3月15日です。
今年に関しては新型コロナウイルス流行の影響から(感染拡大防止の為に密をなるべく避けるため)、期限が一ヶ月延長されて、4月15日までとなっています。
振替納税の期限もそれにあわせて延長され、5月31日までです。
まだ期日は残されていますが、毎年大変な思いをして書類整理や決算書まとめ、申告書作成などに追われている人も多いかと思います。
かくいう私も例年は期間中に慌てて色々まとめ、申告会場に並んで大変な思いをして確定申告を行っていたのですが、今年はやはり新型コロナウイルスの流行もありましたし、混んでいる会場に長くいるのは嫌だなと思い、クラウド型の会計ソフトを導入しました。
本当に楽ですね!
これまで使ってこなかった自分を恨んだくらいです!笑
少し話が逸れてしまいましたが、今回は「青色申告をしましょう」というお話しです。
青色申告って?
まずは前提として確定申告についてお話しします。
個人事業主の確定申告には、白色申告と青色申告の2種類があります。
白色申告とは、比較的手間のかからない「単式帳簿」をつけて申告すれば良いことになっています。
また、後述する青色申告と違い、税務署に届け出る必要もなく、とにかく楽なことがメリットです。
青色申告は、「青色申告承認申請書」を所定期間の内に納税地の税務署へ提出する必要があります。
青色申告の帳簿の方法は、「単式帳簿」と「複式帳簿」のどちらかを選択することが出来ます。
<予備知識>
簡単にだけ、「単式帳簿」と「複式帳簿」についてご説明します。
単式帳簿は取引を1つの勘定科目に絞って記載する方法です。
例えば、1,000円の商品を1/1に現金で売り上げた場合
「1月1日 収入 商品売上 1,000円」
と記載すればOKです。
一方、複式帳簿の場合は取引を複数の科目で記載します。
上と同様のケースの場合
「1月1日 現金 1,000円 / 商品売上 1,000円」
と記載します。(この帳簿では左側を「借方」右側を「貸方」といいます)
あくまで一例ではありますが、ここでは複式帳簿の方が手間がかかって大変、とだけご理解下さい。
青色申告の場合、当然複式帳簿の方が大変で手間がかかってしまうのですが、そこに「一年間ちゃんと頑張って帳簿をつけたご褒美」が存在します。
青色申告の最大のメリット
青色申告で受けられる最も大きなメリットは青色申告特別控除を受けられることです。
現在は条件によって、10万円、55万円、65万円の三種類の控除を受けることが出来ます。
単式帳簿方式の場合10万円の控除となりますが、これは白色申告では受けられませんし、現在の法律では白色申告でも帳簿付けは義務付けられていますので、どうせ単式帳簿をつけるなら、青色申告しておいた方がお得ですよね。
(ただし、白色申告との提出する「収支内訳書」よりも、青色申告で提出する「青色申告決算書」の方が若干手間ではあります)
前述しました通り、青色申告を行うには青色申告の承認を受けていなければなりません。
青色申告承認申請書の期限は、「青色申告をしたい年の3月15日まで」もしくは「開業の日から2ヶ月以内」です。
ちなみに、青色申告を行うメリットは控除だけでなく、「10万円以上の減価償却資産を減価償却せず前倒しで経費化できる」ことや、「純損失(赤字)を3年間に渡って繰り越し可能」といったものもあります。
今白色申告を行っている方は、今年度から青色申告に挑戦してみてはどうでしょうか。
続いて、55万円控除の条件についてご紹介します。
条件は簡単にまとめると4点です。
1、事業所得または事業規模の不動産所得である
2、複式帳簿で記帳する
3、賃借対照表と損益計算書を添付して申告する
4、期日内の確定申告をする
最もハードルにるのが、やはり「複式帳簿で記帳する」という点かと思います。
先にも少し触れましたが、この部分はクラウド型の会計ソフトを使うととてつもなく楽になります。
はっきり言うと、単式帳簿と手間が変わらないレベルです。
ちなみに私は現在はfreeeを利用しています。
過去にはソリマチさんの会計王の買い切り版ソフトも使用していましたが、こちらは他のソフトと比べるとちょっと使いにくかった様に感じました。クラウド版はまた違うのかな・・・。
私もこれからいくつか会計ソフトを試してみようかな、と思っていますが、まずはe-TAXに対応している「やよいの青色申告オンライン」を試してみたいな、と思っております。
実はこのe-TAX対応というのが大変ありがたいのですが、その理由は65万控除の条件にあります。
その条件というのが、55万控除の要件をクリアしていることと、e-TAXによる申告または電子帳簿の保存、という条件です。
作業自体も簡単で、ソフトがe-TAXに対応してくれているのは非常にありがたいですよね。
他にもマネーフォワードさんのクラウド会計ソフトも使い勝手が良いという噂を耳にするので、そのうち使ってみたいですね!
ちなみに・・・
2020年分から法改正により電子帳簿またはe-TAXが65万控除を受ける条件の一つになりました。
2019年分までの確定申告は、現在の55万控除の要件を満たすだけで65万控除が受けられていました。
不動産所得で65万(または55万)控除
先に説明した55万控除の要件の①ですが、事業所得または事業規模の不動産所得とあります。
不動産所得が一定以上の事業規模であると判断できる場合に限り65万(または55万)控除を受けることが出来ますが、その判断は難しいですよね。
一応、判断の基準が設けられています。
公務員の副業判定の基準と同じ様な基準です。
「おおむね5棟以上」「おおむね10室以上」、というのが基準です。
実際には、管理等の業務量だったり賃料だったり、判断しなければいけない材料もあるかと思います。
「基準にやや満たないが、事業規模であると判断出来るのではないか」と思う場合は、国税庁の相談窓口や最寄りの税務署で相談してみるといいかもしれませんね。
終わりに
最後に改めてお伝えします。
白色申告でも単式帳簿は義務付けられました。
どうせ帳簿を付けなければいけないのなら、青色申告の10万円控除を受けましょう!
さらに、会計ソフトを利用すれば単式帳簿も複式帳簿も大して手間は変わりません。
だったら、55万円控除を受けましょう!
(ただし不動産所得のみの場合、事業規模かどうかの判断が必要)
この上で、e-TAXで申告する、または電子帳簿を保存するだけで、更に10万円控除が付きます。
それなら、皆65万円控除を受けるべきです!
ちなみにですが、一般的に白色申告と65万控除の青色申告とで課税額を比べた場合、十数万~二十数万円もの差が出ます。
多少、会計ソフトにコストをかけても受けられる控除は受けるべきですよね。
赤字繰り越しの権利や、減価償却に対する柔軟さも手に入るわけですし。
これを機に、青色申告仲間が増えることを心より願っております!
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